小説家志望 涼歌・サー・キッドの本の本当のところ

年間100冊を目標にするわたくし、涼歌の涼歌による涼歌のための本の感想ブログ。たまに自作小説も掲載予定。

【第9回】平面いぬ。(8/13読了)

こんばんは、涼歌です。

今晩は涼しい夜ですねえ。私の名前にぴったりだと思いませんか?(ちなみに読者はほとんどいませんので、返答はありません)

 

今回も乙一さんです。乙一さんの小説すき過ぎです。

本作は四本立てです。「石ノ目」「はじめ」「BLUE」「平面いぬ。」です。

石ノ目を除いてはホラー要素はかなり薄いです(ほぼ皆無)。ですが、全てファンタジー要素が満載でございます。

・石ノ目…その目を見ると、たちどころにして石になってしまうという噂の女(石ノ目)を題材にしたお話。昔の化物語でも読んでいるかのよう。

 

・はじめ…主人公と友人の木園が作りだした空想上の人物「はじめ」。しかし、二人にだけその姿形が見えるようになって・・。ホラーではありません。とても切ないストーリーでした。

 

・BLUE…動く人形のお話です。主人公のブルーだけ、他の人形と違って雑に作られており、そのため様々な不遇を受けます。トイストーリーをもっと残酷にしたような感じですが、かなり泣けます。個人的に一番響きました。すごくいい。

 

・平面いぬ。…左腕に彫った3センチ大の犬のタトゥーが生命を持って、身体中を動き回ったり、ほくろを食べてしまったりするお話です。家族の大切さを描いていますが、少し御都合主義的な強引な感じはありました。しかし、オチもしっかりあってさすが乙一さんと思いました。

 

■評価(10段階、5が平均)

★8…一つ一つのストーリーがしっかりしてます。やはり乙一さんの作品はホラーないし残酷系よりも、切ない系の方が、私は好みです。

 

ではまた。