小説家志望 涼歌・サー・キッドの本の本当のところ

年間100冊を目標にするわたくし、涼歌の涼歌による涼歌のための本の感想ブログ。たまに自作小説も掲載予定。

【第3回】はみだす力(6/29読了)

どうも、涼歌です。(ほとんど読者はいませんが)

今回ご紹介するのは、尊敬するスプツニ子!さんの「はみだす力」です。

 

まず、簡単にスプツニ子!さんとの出会いについて触れますね。

出会いはこの間のゴールデンウィーク。生まれ故郷の金沢へ友人と旅行に

行った時のことです。

その際、「21世紀美術館」というところへ行ったのですが、元来

芸術に疎い私にとって、それはなかなか退屈な場所でした。

※実は父親が芸大の出なのですが、本当にその血が流れているのか

を疑うほど、私には芸術的センスは皆無だ。

 

しかし!展示品も終盤に差し掛かった頃!

そこに私の心を大きくわしづかみにする作品が展示されていたのです。

それがスプツニ子!さんの「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」

なのでした。

著作権的な問題が起こると嫌なので、画像とか動画は載せません。

気になる方はyoutubeでも観てみてください。

 

男性優位の社会へ警鐘を絶妙に鳴らす世界観、耳に残って離れない音楽、

モデルさんの美しさ含め、とても印象的でした。

はじめはつまらないと思っていた美術館でしたが、これだけでわざわざ

足を運んだ甲斐があったと思わせるほど。

 

以上が、スプツニ子!さんとの出会いです。

そして、今回の本を読み終えて、ますます彼女に興味が湧きました。

 

では、彼女の一番の魅力は何か?

私なりに出した個人的な結論は

「自分の気持ちや考えに素直であること」

これに尽きると思います。

 

自分のしたいことに対してとても貪欲。

そしてそれを絶対に達成するんだ!という気概に溢れているのが

本書を読まれた方は感じ取れると思います。

また、常に前進していなければ気の済まないタチ。

彼女いわく「今の楽しさを捨ててでも、次に行かなきゃいけない!」

と考える癖があるとのこと。

 

少し横道にそれて、私事になりますが

 

私は幸いなことに日本有数の偏差値の高い大学を卒業し、

日本有数の大企業で今も働いています。

 

しかし、私は自分の生き方に常々疑問を抱いています。

『なぜ、偏差値の高い高校・大学へ進学して、名の知れた

大企業に入ることが大正義のように語られるのか』

頭の良い高校に入って幸せでしょうか?良い企業に就職できて幸せ

でしょうか?

そう信じてやまない愚かな大人・親があまりに多すぎます。

親がその価値観をあまりに子供に押し付け過ぎです。

良い企業に入ることは、幸せのための手段の一つにしか過ぎないので

あって、それはイコール幸せでは必ずしもありません。

そのことをなぜ子供にあらかじめ教えないのでしょうか。

 

そして親は「良い大学に入れてよかったね」「良い企業に入れてよかったね」

と子供に対して言います。

しかし、良かったかどうかを判断するのは、親ではありません。

子供(自分)自身です。子供は親の所有物ではありません。所詮は別の人間です。

 

贅沢なことかもしれませんが、また嫌味だと思われるかもしれませんが、

私は、なまじ勉強ができたことを不幸にすら思います。

学生時代、部活(スポーツ)やしたいこと(趣味)を犠牲に

勉強を優先してきました。それが幸せへの近道だと思っていました

から。

しかし、良い大学、良い企業に入った私はけっして幸せに感じ

ませんでした。理由は簡単。すきなことをして生きていないから。

 

私は正直に言って、スプツニ子!さんがうらやましかった。

彼女のように、大きな羽を広げて自由に飛び回りたくなった。

 

だから、私はしたい事を仕事にすべく、努力することに決めたのです。

私も彼女のように、社会に対する自分の考えや思いを形にして発信して

いきたい。そう思ったからこそ、小説家になる夢と向き合うことに

したのです。

 

「仕事」とは「仕える事」と書きます。私は会社ではなく、私自身に仕えたい。

学歴に左右されずに自分の足で立って、生きていきたい。

この本は、そんな自分の気持ちを後押ししてくれるような、素晴らしい

作品でした。

 

■評価(10段階、5が平均値)

★9…贔屓目が入っているかもしれませんが、私のお気に入りの一冊です。

 

小説家を目指していながら、感情のままに書いてしまったと反省しております。

支離滅裂な文章かもしれません。あしからず。

ではまた。